fugetsukai_flag慶應風月会
慶應義塾教職員定年退職者の会
1970年(昭和45年)10月結成


本会は、会員相互の親睦と連絡を図り、  
併せて生活の向上に努めるとともに、   
慶應義塾の発展に寄与することを目的とする
  
HOME 平成26年5月1日
会長挨拶・会名の由来 役員規則財務 総会 入会のご案内 TOPICS 




         
  会長就任年

1993年

1995年

2006年

2012年

2022年
会 長 名

西岡 秀雄(元商学部教授)

阪埜 光男(元法学部教授)

小林 賢三(元理工学部教授)

𠮷野 肇一(元看護医療学部教授)

工藤 教和
(元商学部教授)

     

    工藤教和会長

                                           

2024111

会長挨拶

工藤教和

ようやく秋を感じさせるようになった1026日、日吉キャンパスのグリーンズマルシェで総会・懇親会を開き 「会員間の親睦と連絡」(規約)の機会をもつことができました。アクセスに不便を感じられる方々もいらっしゃる中で多くの会員の皆さまに参加をいただきました。役員一同深く感謝しております。今回残念ながらご欠席された会員の皆さまに当日の様子をお伝えすることも兼ねて挨拶を申し上げます。

会では池田常任理事と松田塾監局長から義塾の近況についてのお話をうかがいました。池田常任理事からは、学修者の視点をも取り込み不断の教育改革を図ろうとする「教学マネジメント推進センター」や国際環境の変化に応じた留学生の研究や学修への配慮などが紹介されました。また、今年久しぶりになされたベースアップに関連する人事労務担当常任理事としてのご苦労についてのお話もありました。松田塾監局長からは義塾の現況を塾員により身近に知ってもらうための広報活動の工夫などが披露されました。当日は衆議院選挙の前日でした。地球温暖化の加速、AI技術の急速な伸展、世界人口の膨張と減少の併存など人間社会が総力を挙げて取り組まねばならない重要課題が山積しているにもかかわらず、やむを得ないとはいえ短期的な視点からの対策に終始した選挙戦でした。「再生医療リサーチセンター」や「AIセンター」の開設など長期的な展望に立っての教育・研究・医療を先導しようとする「民の力」、義塾への期待がますます高まっているように思います。

今回も194名という大勢の方から「近況報告」をいただきました。高齢化が進んでいることもあって、お元気に現役として活躍されている方、趣味に勤しんでいる方がいらっしゃる一方で、残念ながら体調のすぐれない方の数が増えてきている感じがします。たとえ出席できなくとも「近況報告」から会員相互の消息を確かめ合っていただければと思っています。今後も工夫してこのような場を充実させて行きたいと思いますので是非ともご活用ください。懇親会では義塾在職中の思い出話や熱中している趣味の話まで終了間際まで話題が尽きない楽しい時間をもつことができました。義塾執行部と親しく懇談できるのも当会ならではのことです。

国内では物価の高騰、異常気象による生鮮食品価格の急騰、国外ではますます深刻化する世界の分断と人道危機、高齢者にとっては心穏やかに過ごせない日々が続いています。このような時だからこそ、義塾という職場経験を共有する者たちが集い、旧交を温め合い未来への思いをはせることができる場としての本会の意義があるように思います。皆様の周りで未加入の方がいらっしゃいましたら、ぜひ積極的なお声がけをお願いします

来年の春季総会・懇親会開催の場所について課題だった信濃町での開催(5月下旬から6月初旬の土曜日)のめどが立ちつつあります。あらためてご案内を差し上げますがどうぞ皆さまお誘い合わせの上ご参集ください。再会を楽しみしております

 
                  慶應風月会:会名の由来

 福澤先生が晩年に詠まれた七言律詩「秋日偶成(しゅうじつぐうせい)」の中の「風」「月」から採られたものです。 
富田正文著『福澤諭吉の漢詩35講』を以下に記します。(福澤諭吉協会叢書)

                  (あき)()にたまたま()れる
      出処(しゅっしょ)()()(さん)(かん)とのみならんや  市城(しじょう)塵裏(じんり)にも一身(いっしん)(やす)

      (かぜ)落葉(らくよう)()いて(かみ)ようやく(しろ)く     (つき)清霄(せいしょう)()らして(こころ)ひとり(あか)
      故旧(こきゅう)(した)しみ()り 莫逆(ばくげき)(しょう)し      妻児(さいじ)つつがなく(とも)団欒(だんらん)
      老余(ろうよ)楽事(らくじ)談笑(だんしょう)()まやかに      (さけ)()いて三杯(さんばい)すれば(あき)(さむ)からず
   

 人間の暮らし方は、出でて官に仕えて豪勢な楼閣に住み、しりぞいては山野に隠れ棲むというだけとは限らない。まちなかのごみごみしたところに居ても、一身を安らかに保つことができるものだ。今や季節は秋、わたしの人生も盛りを過ぎた。落ち葉が風に吹き寄せられているのを眺めているこのわたしの髪の毛もようやく白髪がふえてきた。雲ひとつないおおぞらを隈なく照らしている秋の月のように、わたしの心もなんの陰もなくただまごころあるのみだ。むかしからの友だちは親しみ合って互に莫逆の友と許し合い、妻や児たちも何の障りもなく相集まって睦み楽しんでいる。年をとってからの楽しみは、友人や家族が集まって、こまごまとした談笑のうちに時を過ごすことで、そこで買ってきた酒を盃を挙げて三杯ものめば、秋の寒さも気にならず、天下泰平の気分になれるというわけである。

 
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