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2025年11月1日
会長挨拶
工藤教和
猛暑と長引く夏が終わったかと思うと今度は急に冬を感じさせるような天候、この日も冷たい雨の日でしたが
会員相互の親睦を深める秋の総会・懇親会を10月25日、三田キャンパスのザ・カフェテリアで開くことができました。天候に恵まれない中でも多くの会員の皆さまにご参加をいただき、役員一同深く感謝しております。欠席された会員の皆さまに当日の様子をお伝えすることも兼ねてご挨拶を申し上げます。
会には岡田常任理事にご臨席いただき義塾の近況についてのお話をうかがいました。岡田常任理事は、9月に塾長がブラウン大学、カーネギーメロン大学、ハーバード大学、イェール大学を訪問し、各大学の学長とこれまでの協力関係を確認するとともに未来に向けての協力・連携関係を一層強化することで一致したことが紹介されました。とくに歴史的に関係の深いハーバード大学の訪問では、現在厳しい状況に置かれている同大学に対する支援の在り方などが話し合われたとのことです。国際連携の強化とともに、急速な技術進歩がみられるAIに大学としてどのように向き合って行くかという各大学共通の課題についても意見交換がなされたそうです。すでに義塾ではカーネギーメロン大学と連携して「慶應AIセンター」を発足させAIに関する共同研究プロジェクトを開始しています。地球温暖化の加速と異常気象の頻発、AI技術の進展、世界人口の膨張、貧富格差の拡大と社会の分断の進行など人類社会が総力を挙げて取り組まねばならない課題に対して国際協力を強化しながら果敢に挑戦しようとする義塾への期待を抱かせるものでした。
今回も187名という多数の会員から「近況報告」をいただきました。お元気に現役として活躍されている方や趣味に勤しんでいる方がいらっしゃる一方で、高齢化のためか残念ながら体調がすぐれない方の数も増えてきている感じがします。たとえ出席できなくとも「近況報告」から会員相互の消息を確かめ合っていただければ幸いです。懇親会では義塾在職中の思い出話から現在の仕事や趣味の話まで、話題が尽きない楽しい時間をもつことができました。義塾執行部と親しく懇談できるのも当会ならではのことです。
本会は今年の10月で丁度結成55年を迎えました。1968年に義塾に定年制が導入されたことによる年金をはじめとする定年後の生活の漠とした不安などが結成を促したとも言えますが、会員相互の親睦と交流によって未来への活力を得ようとの強い思いがあったものと思います。物価高などの厳しい経済環境に加えて分断と対立を煽るような言動が見られる55年後の今日、高齢者にとっては心穏やかに過ごせない日々が続いています。このような時だからこそ、義塾という職場経験を共有する者たちが集い、旧交を温め合いながら明日への糧を得る場としての本会の意義があるように思います。皆さまの周りで未加入の方がいらっしゃいましたら、ぜひ積極的なお声がけをお願いします。
来年5月の春季総会・懇親会は信濃町での開催を予定しています。どうぞ皆さまお誘い合わせの上ご参集ください。再会を楽しみしております。
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